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インターネット・オークション

オークションは、競売、競り売り、セリ、などと呼ばれています。塩辛声を張り上げる築地市場の魚市場、西部開拓史に登場するアフリカ黒人奴隷のセリ市、歴史に詳しい方ならご存知のはずのロンドンの世界最古のオークションハウスSotheby!s (サザビーズ)、これらはすべてオークションです。

オークションとは販売目的である場所に出された商品を最も高い価格を提示した買い手に売るため、各々の買入れ希望者に購入条件を競わせることです。

平たく言えば、1人の売り手に対し複数の買い手が相互に買入価格を競い合い最も高い価格を示した買い手に品物を売る行為です。

オークションには、「情報劣位」とか「情報の非対称性」という難しい言葉が出てきます。売買の対象となる商品のことをよく知っているか、知らないかの区別であす。

知らない場合を情報劣位にあると言い、商品のことをよく知っているか知らないかという不平等な知識の差を情報の非対称性といいます。

取引においては、情報劣位にある人は不利な立場に立たされます。売買両当事者がなるべく平等な立場に立って取引ができるよう2つの工夫がなされています。

  1. market signaling …優位な立場に立つ方が劣位者に対して商品の情報をなるだけ            多く提供する。
  2. market screening…劣位者が優位者に対していくつかの案を示し、その選択を通し           て優位者に情報を開示させる。

オークションの誕生

古い歴史を持っています、紀元前500年バビロニアで開催された、妻を獲得するためのセリがーオークションの始りと言われています。

ローマ帝国時代の捕虜の奴隷セリ、7世紀の漢帝国時代の僧侶の遺産を処理したセリ、16世紀英国で始まったセリ、これがロンドンの世界最古オークションハウスと言われるサザビーンズ社やクリスティー社の設立につながっていったわけです。

1991年e-Bay社が誕生してオークションは急発展しました。

オークションの種類

いろいろな方式や呼称があります。主なものを示しておきます。

  1. シングルオークション
    売り手または買い手どちらか一方が価格を提示する方式です。
  2. イングリッシュオークション
    買い手が価格を釣り上げながら、最終的に最も高い価格を提示した買い手に落札させる方式です。一般に行われているオークションです。
  3. ダッチオークション
    門司港名物のバナナの啖呵売りが好例です。的屋が独特の口上を述べながら客を呼び寄せ、バナナを叩き売ります。売り手がまず最高価格を示し、これを順次引き下げていき、その途中で買い手参加者の誰かが「買い」と叫び、その時点での価格で売買が成立する仕組です。
    「買い」と叫ばれたとき間発をいれず売り手が「えーもってけドロボー」と叫び返す、そのやりとりに面白さがあります。
  4. 公開入札方式(Open Bid方式)
    公開の場で行われる競売で入札者は相互に提示された価格を知ることができる方式です。
  5. 封印方式(Closed Bid方式)
    買い手が相互に提示価格を知ることができないい方式です。裁判所の不動産競売がこの方式を用います。
  6. リバースオークション方式
    売り手が決める方式です。政府や地方公共団体が工事を発注するときにこの方式を使います。

インターネット・オークション

通常のオークションをネット上で行うものをインターネット・オークションと言います。一般の人も気軽に参加できます。インターネット・オークションの流れを示すと次のとおりとなります。

  1. ネット上にオークションサイトを立ち上げる。
  2. ウエブサーバーは、サイト上にサイト利用規約を示し、違法もしくはサイト利用規約に反する商品が出品された場合には出品を断ることができる旨明示します。
  3. 出品者は、サイト上に商品名、状態、写真、競売の開始時刻、終了時刻等の商品情報を示します。
  4. 入札者は、購入希望の商品に対し購入希望価格を提示します。入札価格はOpen Bid方式によります。
  5. オークション終了時刻が過ぎると、落札者と落札価格が確定されて、落札者にメールで通知されます。代金の支払いや商品の受け取りは、オークション規約に従って行われます。

ペニーオークション

ペニーオークションは、インターネット。オークションの一種です。入札するごとに手数料を払い込む方式です。

オークション開始時には価格が低く、釣り上げられる金額の幅も小額に抑えられていますが、手数料の合計金額が最終商品価格を上回ってしまうことが多いようです。

落札できない人が払い込んだ手数料は戻してもらえません。丸損となる仕組です。

インターネット・オークションの誕生

1995年、米国のエール・オミジャーという人が妻のコレクションを助けるためにネット上にオークションサイトを立ち上げたのが、ネットオークションの始まりと伝えられています(1774年に設立された世界最古の国際競売会社サザビーズ=Sotheby!sが世界で初めて美術品のネットオークションを始めた、という説がありますが、何年に始めたのか確証できません。

参考までに付記しておきます)。1998年、e-Bayが誕生しその後ネットオークションは急速に成長しました。日本では、1998年7月、楽天スーパーオークションが、1999年9月にYahooオークションが誕生しました。

インターナット・オークションをめぐる法規制

インターネット・オークションの当事者は、オークションサイトの運営者、商品出品者、入札・落札者の3者となります。

これらの当事者間で締結される契約は、サイト運営者とサイト利用者(商品出品者、乳圧・落札者)間の契約、すなわちサイト利用規約と、出品者と落札者との間の商品引渡し・代金支払い契約の2つとなります。

インターネット・オークションの世界では、前述した封印入札方式と異なり公開の場で入札が行われるので情報劣位におかれた消費者保護を目的とする特定商取引法は余り全面には出てきません。

商法や民法に頼るケースが多くなります。以下の法律がケース・バイ・ケースで適用されるます。

  1. 民事執行法
  2. 特定商取引法
  3. 古物営業法
  4. プロヴァイダー責任制限法
  5. 景品表示法
  6. 消費者契約法総務省のネットオークション取引基準ガイドライン
  7. 民法
  8. 商法
  9. オークションサイト利用規約

インターネット・オークションをめぐるトラブル

インターネット・オークションをめぐる代表的なトラブルを並べておきます。

  1. 出品者の虚偽表示
  2. 落札商品の欠陥
  3. 出品者への連絡不能
  4. 商品送付なし
  5. 出品者の詐欺行為(落札者から代金を先払いさせ商品を送らない)
  6. サイト運営業者のトラブル対応が遅れる、あるいは不十分である
  7. 著作権侵害
  8. 商標権侵害
  9. 違法商品販売
  10. 毒物販売、など

ダフ屋とインターネット・オークション

ダフ屋は、チケット等を転売目的で入手し、チケットを買えなかった人、またはどうしても買いたい人に、通常の値段より高い価格で売りさばく人と定義されています。

次に述べる2つの行為に該当すれば、ダフ屋行為とみなされ、法規制の対象となります。

  1. 転売目的でチケットを公衆に対し発売する場所で購入する。
  2. 公衆の場でチケットを他人に転売する。

ダフ屋行為は、都道府県の迷惑防止条例、物価統制令、特定商取引法、独占禁止法(とくに規模が大きいとき)などにより規制されています。

インターネット・オークションは、「公衆の場」に該当しないので、通常、ダフ屋行為とはみなされませんが、多数出品したり、継続的に業として購入価格より高額で出品したりすると、ダフ屋行為とみなされることがあります。

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