サイトマップ

公開日: : 最終更新日:2014/08/05

クレジットカードの素描(まえがき)

まえがき

クレジットカードは「支払手段の一つ。クレジットカード会社が会員に後払いの条件で、信用を保証・提供するために発行するカード」と定義されています。

会員はサインをするだけで、カード会社の加盟店から一定限度内で買物が出来ます。クレジットカードの発行枚数は2012年3月末現在で3億2,164万枚です。

一人当たり(18歳以上)の保有枚数は約3.07枚となります。「たかがカード、されどカード」とよく言われます。ただ1枚のプラスチック製のカード。手にとってジット見詰めても何の変哲もありません。

しかし、その深層に一歩足を踏み込むと迷宮に入ります。カードにはありとあらゆる知恵と工夫が凝集され、そのカードは、世界中を股にかけて動き、統一されたルールに支配されています。

しかも、カードは犯罪にきわめて悪用され易い代物です。悪用を防ぐため、多彩な防犯措置が講じられています。

しかも、これらの措置がさりげなく講じられており、その工夫には感じ入るばかりです。犯罪者がカードを悪用しようとすると、まるでアルマジロのようにくるりと体を丸めて身を守ろうとします。

悪人たちはその固いよろいの隙間を探し何とかしておいしい中身を頂戴しようと頭を絞ります。犯罪者とカード会社のイタチゴッコのせめぎ合いが日々繰り返されています。

本項では、このレジットカードをいくつかの切り口から眺めて、おぼろげながらも、その全貌に迫りたいと考えます。

カードの種類

カードの種類は? と聞かれると、あなたはすぐ クレジットカード、デビットカード、プレペイドカードそしてポイントカードの4種がある、とお答えになるでしょう。

正解でしょう。それでは一歩進んで、クレジットカードの種類は?と尋ねられると答えられる人は少なくなるでしょう。私も正直言ってよく分かりません。数え切れないほどの種類があります。

そこで、記憶をふり絞って頭の中に浮かんできたものを一定の代表的な基準によって分類し、主なカード名を並べてみました。この方法では、各基準に属するカードが重複し、その数やトータルの数字が出てきません。

しかし、おぼろげながら、クレジットカードにはどんなものがあるのか、その全体像を掴むことが出来るのでないかと思います。この分類基準がすべてであるわけではは決してありません。

もっとあるはずです。ご存知の方は教えてください(なお、シングルカードというカードがありますが、これはゲーム用のカードでクレジットカーではありません。一方、ダブルカードはクレジットカードです。ややこしいですね)。

まず、私なりに分類基準を決め、それに当てはめて代表的なクレジットカードの名前をリストアップするやり方をとってみました。あなたはどの基準に属するカードを使っていますか。探してみましょう。

いくつかの分類基準

  • 銀行系…三井住友カード、三菱UFJニコスカード
  • 郵貯系…日本信販・郵貯ジョイントカードーー>ゆうちょ銀行カード
    (キャッシュカードとクレジットカードが一体化したカード)
  • 信販系…オリコカード、セディナカード、ジャックスカード
  • 流通系…クレディセゾンカード
  • 交通系…VIEW・SUICAカード
  • 航空会社系…JALカード、ANAカード
  • 石油系…出光カード
  • メーカー系…トヨタカード、ヨドバシGold Point Card、ビックカメラカード
  • IT系…楽天カード
  • 外資系…Citi Bankカード  ゴールド、ダイナース、ドルカードなど8種類のカードが発行されている。
  • 中国…銀聯カード
  • 米国…Discoverカード

国際ブランドとの関係

  • VISAとMasterCard…フランチャイズ制をとり、加盟しているカード会社に自社ブランドのクレジットカードを発行させる仕組をとっています。
  • JCB、AMEX…自社本体が 自社ブランドのカードを発行しています。

なお、Diners は株主が変更し、現在はCiti BankがDinersの名を付したカードを発行しています。

カードの材質

米国で初めてカードが発行されたときは、材質は天然紙の表面に白色顔料を塗ったものでした。その後、プラスチック(ポリ塩化ビニール樹脂)が使われるようになり、最近では、環境にやさしいポリエチレングラートが使われるようになりました。

1958年、米国で初めてプラスチックカードが発行されました。日本では、1961年、日本ダイナースクラブがプラスチックカードをはじめて発行しました。

サイズ

標準サイズと変形サイズとがあります。VISAやMasterCardなどの国際ブランドはカードの大きさを厳しく決めています。縦85.72mm、横54.03mm、厚さ0.76mm、角の丸み半径3.18mmです。この縦の長さと横の長さの比率を黄金比率(注)といいます。

最ももち易く、縦横のバランスがとれたサイズです。この言葉はギリシャ時代から使われだし、文献上は1835年、ドイツの数学者の著書に初めて登場しました。

この標準サイズに対し、変形サイズがあります。ずっと小型になり、馬蹄形型やキーホルダーや携帯電話ににぶら下げ易くしたサイズもあります。2004年にある大手カード会社が発行したことがありましたが、あまり流行りませんでした。

しかし、今後は、ウエアラブルスマートフォーンの進化により、変わった形、例えば腕時計型、万年筆型などのクレジットカードが登場してくるかもしれませんね。

(注)まずABCD4点を結ぶ正四角形を描き、底辺BCの中間点Mと四角形の右肩Dを結び、Mを支点としてMDの長さを半径とする円を描き、その円の弧とBCの延長線とが交わる点をEとして、長方形ABEFを描いてください。この長方形の縦と横の比率が黄金比率です。

カードの情報収納力 MTとICチップ

カードの表または裏にカード会員の個人情報を収納する入れ物があります。「磁気テープ=MT」または「ICチップ」といいます。前者に書き込まれうる最大文字数は72~79文字、後者に入力できる文字数は最大で8,000字です。MTはカードの裏または

表に貼り付けられ(MTカード)、一方、ICチップは原則として表に埋め込んであります(ICカード)。ICチップの方が情報集収能力やセキュリティの点で圧倒的に勝れていますが、コストの関係があります。

また、すでに世の中に出回っているクレジットカードを、自動車のようにリコールして呼び戻して、ICカードの切り替えるという荒療治も出来ません。ぜんぶがICカードになるのはまだまだ先のことでしょう。

2014年7月9日、経済産業省は政府として初めて、東京オリンピックの2020年までに国内で流通するすべてのクレジットカードをICチップ化する努力目標を発表しました。

関連記事

加盟店をめぐる犯罪

まえがき 加盟店というとすぐ頭に浮かぶのは、コンビニ加盟店(セブンイレブンの店)やクレジッ

記事を読む

クレジットカード関連統計のはなし 

まえがき 机上の小さな本立てに5冊の大学ノートが並んでいます。ノートにはびっしりとクレジッ

記事を読む

悪徳商法のかずかず

まえがき 悪徳商法は昔から存在していました。筆者の幼い頃の記憶です。よく「押し売り」が裏口

記事を読む

インターネット・オークション

オークションは、競売、競り売り、セリ、などと呼ばれています。塩辛声を張り上げる築地市場の魚市

記事を読む

ATMをめぐる犯罪と対策

まえがき ATMは、現金大好きな日本の社会を支える重要なインフラの一つとなって、われわれの日常

記事を読む

クレジットカード犯罪・トラブル関連判例集 

まえがき 判例を読むと「どうして裁判官はこんなに難しい言葉を使っでくどくどと物を書くのか」

記事を読む

提携カードの種類

提携カードは通常次ぎの4種類に分けられます。カード会社と提携企業との間のカード発行にかかわるコス

記事を読む

銀行離れ

まえがき この原稿を書いている真っ最中の12月7日、朝日新聞の社説を読んで私はプット吹き出

記事を読む

決済

ヤップ島における石貨のヤリトリ シェークスピア劇ヴェニスの商人「胸肉1ポンド」 ニ

記事を読む

クレジットカードを規制する法律

1. まえがき わが国には現在、クレジットカード取引を単独で規制する法律はありません。ケー

記事を読む

特別企画:自他ともに認めるカードオタク小河氏コラム トンボの目:カードビジネスを俯瞰する 審査に不安…でもクレカが欲しい!そんな方にオススメの1枚 クレジットカード審査に落ちる2つの理由と対策 | クレジットカード審査まとめ.com スモールビジネスカードなら あなたの知らない! クレジットカード社会の真実
プリペイド決済の光と陰<6>

米国ではハウス型のオンラインギフトカードを抜き、汎用型のブランドプリペイドカードが拡大しています。日本においてもブランドデビットカードと共に、ブランドプリペイドカードの普及が期待されています。…

プリペイド決済の光と陰<5>

シームレスに決済(支払い)が完了し、現金どころかカードもスマホも必要としない新しい決済社会が訪れるのも、決して遠い将来ではないと、最近の科学技術の進展…

カードバカ連載 カードあれこれ 第16回「カードの本質と、ビジネスマッチングと、天啓」(後編)

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります。…

カードバカ連載 カードあれこれ 第16回「カードの本質と、ビジネスマッチングと、天啓」(前編)

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります…

カードビジネスを俯瞰する 

プリペイドカード事業を規制するプリカ法(前払式証票の規制等に関する法律)が施行されたのは平成2年10月1日です。 …

カードビジネスを俯瞰する 

本論に入る前に、「カードバカ連載」で小河先生から過分な言葉を頂きました。お礼を言うのは私の方です …

プリペイド決済の光と陰<2>

クレジットカードビジネスは事業性を確立し堅調な成長を遂げています。ではプリペイドカードビジネスはどうでしょうか。…

カードバカ連載 カードあれこれ 第15回「人の縁と、カード(第6回目の続編)」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

トンボの目 カードビジネスを俯瞰する

はじめに 今回、初めて執筆メンバーとなりました中村敬一です。 末藤先生の功績、小河先生のこれまでの労作を拝見し…

カードバカ連載 カードあれこれ 第14回―(5)「キャッシュレス社会と、人の幸福」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります…

カードバカ連載 カードあれこれ 第14回―(4)「キャッシュレス社会と、人の幸福」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります…

カードバカ連載 カードあれこれ 第14回―(3)「キャッシュレス社会と、人の幸福」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります…

カードバカ連載 カードあれこれ 第14回―(2)「キャッシュレス社会と、人の幸福」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります…

カードバカ連載 カードあれこれ 第14回―(1)「キャッシュレス社会と、人の幸福」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

カードバカ連載 カードあれこれ 第13回 「ATMでのカードキャッシング不正使用事件」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、 カードに関するあれこれを、独自の…

カードバカ連載 カードあれこれ 第12回 「未来予測の3回連載 アップ後の余話」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります……

カードバカ連載 カードあれこれ 第11回 「カードの未来ってどうなる? その(3)」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

カードバカ連載 カードあれこれ 第11回 「カードの未来ってどうなる? その(2)」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

カードバカ連載 カードあれこれ 第11回 「カードの未来ってどうなる? その(1)」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

クレジットカード業界の二つの3C

まえがき クレジットカード業界には、前述しましたように審査の分野で3つのC, すなわち、character , capacityそしてcollateralの頭文字があります。 この業界…

PCIDSS

まえがき クレジットカード関連の犯罪態様は、大きく分けて、偽造カードにによる犯罪とIT関連の犯罪に2分されれます。換言すると、実社会(face to face)における犯罪と、サイバー空間に…

政府 vs クレジットカード業界

まえがき これまで政府は、クレジットカード業界(以下、業界と称します)に対してどのようなスタンスを取ってきたか、に焦点を当てて考えてみることにします。 この業界は純国産ではありません。…

カードバカ連載 カードあれこれ 第10回 「日本人は、なぜ現金好きか?」 (後編)

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

加盟店をめぐる犯罪

まえがき 加盟店というとすぐ頭に浮かぶのは、コンビニ加盟店(セブンイレブンの店)やクレジットカードの加盟店です。…

悪徳商法のかずかず

まえがき 悪徳商法は昔から存在していました。筆者の幼い頃の記憶です。よく「押し売り」が裏口から入り込み、…

クレジットカード犯罪・トラブル関連判例集

判例を読むと「どうして裁判官はこんなに難しい言葉を使っでくどくどと物を書くのか」という気持ちうかびます。…

カードバカ連載 カードあれこれ 第10回「日本人は、どうして現金好きなんでしょうか?(前編)」

判例を読むと「どうして裁判官はこんなに難しい言葉を使っでくどくどと物を書くのか」という気持ちうかびます。…

ザル法と無法地帯

まえがき 皆さんご存知のとおりクレジットカードについては直接的に全体を規正する法はありません…

オレオレ詐欺

1. オレオレ詐欺とは オレオレ詐欺(振込め詐欺)とは被害者に電話を掛けたり葉書を送ったりして対面することなく相手を騙し…

ATMをめぐる犯罪と対策

まえがき ATMは、現金大好きな日本の社会を支える重要なインフラの一つとなって、われわれの日常生活に溶け込んでいます…

カードバカ連載 カードあれこれ 第9回 「蕎麦打ちと放送大学と、カード」

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り…

消費者金融とメガバンク

まえがき 世の中には、これから社会人として第一歩を踏み出そうとする若い人、主婦、中小企業の経営者、あるいは多重債務に苦しんでいる人などを…

クレジットカード四方山話

まえがき クレジットカード業界の消え去る一老兵の四方山話を聞いてください。いろいろ経験しました。いろいろなハプニングがありました。

クレジットカードと保険

まえがき クレジットカード業界の保険制度は、カード会社が秘扱いにしており、さらに保険会社の隠蔽体質が重なって厚いベールに包まれています。

フィンテック(FINTECH)

まえがき 私は、数日前(2015年3月)、何気なくNHKのテレビニュースを聞いていて無意識のうちに姿勢をただしました。

ユーシーカード

まえがき ユーシーカードとDiners Clubとには共通点が一つあります。

クレディセゾン

まえがき 帝国ホテルインペリアルタワーの一郭を占めた創立早々のVISA International 東京事務所の応接室で、私が初めて

カードバカ連載 カードあれこれ 第8回 「キャッシュレスは、個人消費だけの世界なの?」(後編) 

皆さん、こんにちは。カード研究家の小河です。前回は、キャッシュレスとは、個人消費だけの世界ではない」という持論の前編を書きました。

カードバカ連載 カードあれこれ  第7回 「キャッシュレスは、個人消費だけの世界なの?」(前編)

半世紀近くクレレジットカード一筋に関わってきた“カードバカ”が、カードに関するあれこれを、独自の切り口で語ります。

  • クレジットカード業界の健全な発展を願ってやまない元業界人。
    半世紀以上在籍し、業界を知り尽くしているがゆえにクレジットカードの素晴らしさを多くの方に伝えたい。と考えております。
    また、私の後輩が本サイトの運営を手伝ってくれていますので彼からは、ゴールドカードや年会費無料カードをはじめ使えば使うほどお得なカード情報なども提供いたします。
    さらにカード業界の著名人にもご登場いただきクレジットカードを持ちたいが何かしらの事情(審査、延滞等)で持てない方などのために有益な情報をご提供いたします.

PAGE TOP ↑